檜葉の精油ができるまで

──森の恵みが、ひとしずくの香りになるまで。


1|すべては、青森の森から始まる

檜葉三百が使っているヒバは、青森県内の管理された森で育った木です。
ヒバ(檜葉)は日本固有の針葉樹で、なかでも青森ヒバは世界に存在する天然ヒバの約8割を占めるほど貴重な存在。
厳しい寒さと湿潤な気候の中で、100年、200年、時には300年以上もかけてゆっくり育ちます。

私たちが採取するのは、製材や木材加工で出た枝や端材、木くず、樹皮などの“余りもの”たち
それは決して“ゴミ”ではありません。むしろ、香りの成分をたっぷり含んだ宝物。
「無駄にしないものづくり」こそ、檜葉三百の根っこにある考え方です。


2|香りを蒸留するということ

集めたヒバの原料は、丁寧に乾燥させたあと、精油を抽出するために水蒸気蒸留という方法にかけられます。
これは、植物の細胞に含まれる精油成分を、熱と水蒸気の力で引き出す伝統的な技術です。

大きな蒸留釜にヒバの木片を詰め、ゆっくりと熱していくと、
蒸気と一緒に香り成分が立ちのぼっていきます。

蒸気は冷却管を通って液体に戻り、やがて2層に分かれます。
上澄みに浮かんでくるのが、ごくわずかな「精油」
下にたまるのは「芳香蒸留水」と呼ばれる、やさしい香りを含んだ副産物です。

なんと、100kgのヒバ材から採れる精油はわずか100〜200ml程度。
一滴一滴が、本当に貴重なものなのです。


3|一滴に、森の時間が宿る

抽出された精油は、濾過・検品・充填の工程を経て、
ようやく皆さんのもとに届く製品のかたちになります。

檜葉三百では、必要以上に香りを加工せず、ヒバ本来の香りをそのまま届けることを大切にしています。
だからこそ、ボトルを開けた瞬間、まるで青森の森の中にいるような感覚に包まれるのです。

この精油は、空間に香らせたり、スプレーにしたり、シャンプーやバス製品にブレンドしたりと、さまざまなかたちで暮らしに寄り添います。

そしてそのすべてが、
「森を守りながら、自然の恵みを使わせてもらう」という循環の中にあります。


🪵 使いながら、森を守るという選択

私たちの精油づくりは、森を消費するのではなく、森を整えることにもつながっています。
林業では、間伐や整備の際に出る端材が多く発生します。
それらを香りとして再生させることは、山の循環と人の暮らしをつなぐ方法です。

檜葉三百の精油は、ただの「良い香り」ではなく、
森と人、自然と心をつなぐコミュニケーションツールだと思っています。

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