ヒバがもつ天然の抗菌パワー
「天然の抗菌成分」として注目されているヒノキチオール(Hinokitiol)。
この成分が豊富に含まれている木こそが、青森ヒバです。
木の香りにふっと癒されたことはありませんか?
それは、単なる香りではなく、**自然が持つ“守る力”**が働いているからかもしれません。
ヒノキチオールとは?
ヒノキチオールは、天然の芳香成分の一種で、学術的には「トロポロン系化合物」に分類されます。
もともとは台湾ヒノキから発見された成分で、日本では青森ヒバに特に多く含まれていることが知られています。
実は、日本の「ヒノキ」にはこの成分はほとんど含まれていません。
名前は似ていても、ヒノキチオール=ヒバの象徴的な成分といえるのです。
抗菌・防カビ・消臭。自然のままで高機能
ヒノキチオールには、以下のような働きが科学的に報告されています:
- 抗菌作用(大腸菌・黄色ブドウ球菌などに有効)
- 抗カビ作用(カビの発生・繁殖を防ぐ)
- 消臭作用(においの元となる菌を抑える)
- 抗炎症作用(肌のかゆみや赤みを抑える効果が期待)
- 虫除け作用(ダニ・ゴキブリなどを忌避)
さらに、新潟大学大学院医歯学総合研究科の研究では、
ヒノキチオールが肺炎球菌の増殖を抑制する抗菌作用を持つことが発表されています¹。
この発見は、香りや自然素材が呼吸器系の感染予防に活用できる可能性を示唆しています。
なぜ人工香料ではなく、天然の香りなのか?
石油由来の合成香料では再現できない“整う香り”。
それが、ヒノキチオールを含む天然精油の魅力です。
私たちは、ヒバの端材やおが屑、樹皮といった未利用素材から水蒸気蒸留で精油を抽出。
そこに含まれるヒノキチオールは、人にも環境にもやさしく、合成防腐剤を使わなくても清潔を保つ力を持っています。
ヒノキチオールがもたらす「整う」暮らしへ
忙しい日々、無意識に呼吸が浅くなっていませんか?
森の香りには、自律神経を整え、深呼吸を促す効果もあるといわれています。
ヒバに含まれるヒノキチオールの力は、
ただの“癒し”を超え、本質的に人の暮らしを支えるチカラです。
空間を、心を、そしてからだを整える。
そんな自然の力を、私たちはこれからも活かし続けていきます。
参考文献
- 新潟大学大学院医歯学総合研究科(2022年)「ヒノキチオールが肺炎球菌の増殖を阻害することを発見」
https://www.niigata-u.ac.jp/news/2022/84988/ - 日本アロマ環境協会「ヒノキチオールの抗菌作用」
https://www.aromakankyo.or.jp/ - 小林製薬総合研究所ほか「ヒバ精油の抗菌活性に関する研究」
(化粧品技術者会誌 Vol.52, No.4)
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