1|無駄だと思われていたものに、価値があった

製材の現場では、大量の端材や木くずが毎日生まれます。
建材にも家具にも使われず、ほとんどは廃棄されていく素材たち。
けれど、ある日その山のそばを通ったとき、ふわりとヒバの香りが漂ってきました。

ただの“廃材”だと思っていた木屑から立ち上るその香りは、
どこか凛としていて、森の静けさを思わせるものでした。
それは、商品でもなく、飾られたものでもない、“素材そのもの”の持つ力。

「捨てられるはずのものにこそ、届けるべき価値があるのではないか」
そんな気づきが、檜葉三百というブランドの出発点になりました。

▶︎私たちの想い

プロダクトを届けることは、単に“物を作る”だけで終わってはならない。どんな人が、どんな想いで受け取るか。手にとったその瞬間が、少しでも静かな深呼吸になるように。
そう願って、私たちは「整える」ものづくりを続けています。


2|香りを届ける、という選択

ヒバ(檜葉)は青森に多く自生する、300年以上生きる木。
なかでも青森ヒバは、全世界にある天然ヒバの約8割を占めるとも言われる貴重な存在です。
その木には、「ヒノキチオール」などの成分が多く含まれ、
抗菌・防虫・消臭といった作用を持ちながら、人の心を落ち着かせる香りをもっています。

檜葉三百は、木材として使われなかったヒバの端材・枝葉・樹皮を活かし、
精油やスプレー、シャンプー、入浴剤などのかたちに再構成しました。
本来なら役目を終えるはずだった素材が、香りとして暮らしに寄り添う──
それが、私たちが考える“使い切るものづくり”です。

廃材は資源に、香りは文化に。
自然の恵みを使いながら、自然を壊さない循環型のプロダクトを私たちは選び続けています。


3|「整う」という体験を、未来へ

忙しく、選択肢が多く、情報に追われる毎日。
だからこそ、私たちは「整う」という感覚をとても大切にしています。

整うとは、自分の呼吸に気づくこと。
心と身体のバランスを感じ、ほんの少し静かな余白を持つこと。
ヒバの香りは、そんな“感覚を取り戻す時間”をつくってくれると信じています。

檜葉三百は、香りを届けるブランドでありながら、
同時に「自然と人が共に整う仕組み」をつくるブランドでもあります。
使い捨てられるはずだった素材が、人を癒し、土に還る。
そんな循環の中に、未来につながる価値があると、私たちは信じています。


廃材から生まれた香りが、
だれかの一日を、ふっと整えてくれるかもしれない。

それが、檜葉三百のはじまりであり、これからも変わらない願いです。

FEATURED POSTS

  1. ヒバの端材・おが屑・樹皮の再利用術…

  2. 青森の森と人が育むヒバ

  3. 300年生きるヒバ